ゴルフ向上委員会 ”ヒデキ” レポート隊

2021年12月25日号



一昨年2019-2020シーズンの米PGAツアーは、新型コロナウイルスの影響で、3月中旬の「プレーヤーズ
選手権」から、5月上旬の「AT&Tバイロンネルソン」までの試合が中止された。
その後も選手達はスケジュールの変更や無観客での開催となった。
当時の松山には復調の兆しが見え、2020年11月開催の「ヒューストン・オープン」では優勝接戦を展開し
首位と2打差と云う僅差で二位に付けた。
時を同じくして、孤高の怪物英樹に第三の目と手が注がれたとの情報が飛び込んで来た!
並居るツアー・コーチ陣営にあって筆者の最も関心のある世界基準コーチと年間契約したとのこと。
あの、松山と同郷で同じく米国を主戦場としていた河本結ちゃんの専属コーチでもある目澤秀憲コーチだ。
この意外性のあるコーチの何に動かされたのか興味津々であった筆者に愛読書週刊ゴルフダイジェストに
意外な人物との出会いを松山英樹本人が赤裸様に語っていた一時帰国中の対談記事を見つけた。
英樹の胸の内をゴル吉仲間にも紹介しよう。 

司会 調子を保つのが難しいシーズンだったかと思いますが。

松山
 「ジェネシス招待」(2月13~16日)のときは、スウィングに関してなんとなく「こんな感じかな」という手ごたえがあったんです。「アーノルドパーマー招待」(3月5~8日)で、初日にすごくいいスタートが切れて、「残りの3日間が楽しみ」と思ったんですが、結局、逆にぐちゃぐちゃになってしまって……。それで「プレーヤーズ」から試合がキャンセルになったので、どうしようかと迷いましたが、日本に帰ってくることにしました。最初は仙台で、途中からは宮崎で練習していましたが、当時の状況で、練習場所がきちんと確保できたのは、ラッキーだったと思います。


GD
 ツアー復帰は6月の「RBCヘリテージ」(18~21日)からとなりましたね。

松山
 (ツアーが再開されるのは)勝手に7月くらいかなと思っていたんですが、予想より早く再開されたので、少し慌てました。それまで「いつまでに」「何をすればいいのか」分からない状態で、ただ練習していた感じだったので、復帰直後は自分が思っているよりもゴルフの調子は良くなかったですね。「いい感じ」と思っても、4日間のうち、どこかで“やらかして”しまうんです。それが「BMW選手権」(8月27~30日。松山は3位タイ。ツアー再開後、初のトップ10フィニッシュ)まで続いてしまった感じですね。


GD
 その後、PGAツアーは新しいシーズン(2020-21)が始まって、「ヒューストンオープン」(11月5日~8日)では、久しぶりに優勝争いに加わりましたね。

松山
 ラスベガス(シュライナーズホスピタルオープン。10月8~11日)で予選落ちして、その後2試合は予選落ちのない試合だったので、思い切って新しいことを試せたのがよかったですね。そのタイミングで、目澤さん(目澤秀憲コーチ)と出会えたのも大きかった。新しいことを試すのは勇気がいりますが、目澤さんのアドバイスが背中を押してくれる形になりました。


GD
 目澤コーチは、年齢も近いですが、以前から面識があったのでしょうか。

松山
 いえ、目澤さんのほうが1年先輩で、一応学生の頃からそういう人がいるという認識があった程度です。実際に会ったのは10月の「CJカップ」(15~18日)の練習日が初めてでした。


GD
 それはどういう経緯で?

松山
 いつも帯同してもらっているメーカー(スリクソン)のツアーレップの方が目澤さんと知り合いで、「CJカップ」の前週の「全米女子プロ選手権」に、(コーチを務める河本結に帯同する形で)目澤さんが来ていたので、(スウィングを見てもらいたいなら)「電話してみれば」みたいな感じで。そしたら、滞在を延長して「CJカップ」のほうに来てくれました。


GD
 松山プロは、これまで決まったコーチについたことがありませんでしたが、目澤コーチとはどうして「一緒にやろう」ということになったのでしょうか。

松山
 最初に会ったときに「どういうスウィングにしたいの」って聞かれて、自分の考えを言ったら、「じゃあこういう動きを入れてみたらどうか」って提案されたんですね。その動きというのは、それまでにも試したことはあって、自分ではどちらかというと「入れたくない動き」だったんですが、目澤さんが「なぜその動きが必要か」を説明してくれて、自分でも「そういうことか」って。


GD
 最初から納得できたと。その「動き」というのは?

松山
 言えません(笑)。でも今までも、できれば(スウィングを)見てほしいという人は何人かいたんですが、実際に会ってみると「教えられない」とか、「(どこが悪いのか)分からない」って言われることもあって。目澤さんには、最初のセッションで、自分が忘れていたことを指摘されたのがよかった。自分の技術の「引き出し」の中には、知らず知らずのうちに、もう使わなくなっているものがけっこうあるんですが、その中のひとつを目澤さんが改めて開けてくれたって感じですかね。


GD
 これまでに関わった外国人コーチ、たとえばブッチ・ハーモンや、ピート・コーウェンなどとも違うと。

松山
 相手が外国人だと、やっぱり「言葉の壁」が大きいんですね。通訳を介してだと、自分がどう思っているのか100%は伝えられないんです。もちろん、契約しているわけじゃないので、深いところまでは教えてくれないということもあるんですが。


GD
 目澤コーチなら、その点、細かいニュアンスも伝わると。

松山
 そうですね。

 

GD いま取り組んでいる、あるいは今後取り組んでいくことというのは、スウィングを作り変える作業になりますか。それとも、方向性は変えずにマイナーチェンジをしていく?

松山
 「ヒューストンオープン」の前に、もう自分ではかなり大きく変えているので、必要があればどんどん変えていくつもりではいます。19年の10月くらいからずっと取り組んでいたことがあったんですが、それとはまったく違う、新しいことにチャレンジしましたから。


GD
 それがプラスに働いているということですね。イニシアチブは、松山プロがとる?

松山
 目澤さんはコーチですから、常に「こうしたほうがいいよ」という提案をしてくれますが、最終的にやるかどうか決めるのは自分だと思っています。これまでも、自分ひとりでさんざんやってきた蓄積があるので、「まったく新しいこと」は、もうほとんどないんですね。それでも目澤さんは、気づいてなかった部分とか、忘れていたことをポンと目の前に出してくれるので、刺激になります。


GD
 以前、「意識せずに軽いドローになるスウィング」が理想と言っていましたが。

松山
 それは今も変わっていません。理想のドローのイメージに近づくために、何をするかというところですね。


GD
 新たにコーチという力強い味方を得て、2021年の目標は?

松山
 「ヒューストンオープン」で久々に優勝争いをして、やっぱり「勝ちたい」という思いが強かったので、まずは早く1勝したいですね。そうすれば、その先に「メジャー」が見えてくるような気がしています。」

(出典:週刊ゴルフダイジェスト2021年1月5・12日合併号より)
 


ゴル吉「その後の英樹の活躍、マスターズ、ZOZOの
偉業達成はゴルフ愛好家の皆様の知るところです♫」


ゴルフ向上委員会ヒデキ応援サイト

プロデューサー  byゴル吉クロ